エコキュートが凍結した?
朝だけお湯が出ない時の対処と予防を修理屋が解説
冬になると、修理の依頼件数はかなり増えます。その中でも定番なのがこれです——「朝、お湯が出ないんです。でも、昼にはなぜか出るんです」。これはほぼ凍結です。
私は大手メーカーのエコキュート修理を11年続けている修理職人です。結論から言うと、これは故障ではなく、配管の凍結の典型パターンであることがよくあります。仕組みと対処を知っておけば、冬の朝に慌てなくて済みます。
※今まさに困っている方は、このまま読み進めてください。「まだ凍っていないけど、冬が心配」という方は、凍結予防を含めた冬前の点検チェックリスト(7項目)から始めるのが近道です。
なぜ凍る?——実は予防機能は最初から付いています
エコキュートの配管は断熱材に覆われていて、もともと凍結しにくい構造になっています。さらに、ポンプで水を循環させて、長時間同じ場所に水が留まらないようにする「凍結予防運転」が基本的に備わっています。予防の方式は機種によって違い、浴槽の残り湯を循環させるタイプもあれば、配管内の残り湯をすべて排出して水を残さないタイプもあります。
それでも朝に凍りやすいのは、給湯の配管です。タンクの下から床下を通って蛇口につながっている部分で、ここは水やお湯が滞留しやすく、冷え込むと凍りやすい場所なのです。
それでも凍るのは、記録的な寒波や、急激に気温が下がった時です。予防機能があっても自然が上回ることはある——冬の現場で毎年見ている実感です。※機種によって凍結予防の条件(浴槽に残り湯が必要なタイプ等)が異なるので、寒くなる前に取扱説明書を確認しておいてください(→ 冬前の準備はこちら)。
凍結した時の対処
- 気温の上昇を待つのが基本です。日中に自然に解けるケースが多い
- 熱湯を配管にかけるのはNG。急激な温度変化は配管を傷めます
- 夕方になっても復帰しない・エラーが消えない場合は、原因の切り分けをした上でメーカーへ連絡
怖いのは「凍結による配管の破損」
凍結で本当に注意すべきはここです。配管の中に水が止まった状態で気温が大きく下がると、水が凍って膨張し、配管が破損して水漏れになることがあります。
凍結が解けた後に、配管まわりから水が漏れ続けていないか確認してください。濡れが続く場合は破損の可能性があります。水漏れかどうかの見分け方は、こちらの記事で詳しく解説しています。→ それ、本当に水漏れ?ドレン水との見分け方
むき出し配管は凍結防止ヒーターで予防できる
現場でよく見るのは、室外機までの配管が外壁に沿ってむき出しになっているケースです。こういう配管は、寒冷地でなくても、大きく気温が下がる夜に凍りやすくなります。
止水栓を閉めない・ブレーカーを落とさないという基本(→ 冬が来る前の点検チェックリスト)に加えて、むき出し部分が心配な場合は、配管用の凍結防止ヒーター(自己制御型のヒーターコード)や配管保温材で巻いておくと、凍結そのものを防げます。取り付けは難しくないので、毎年「凍った・凍りそうだった」を繰り返している家は検討する価値があります。
※上記はPR(アフィリエイト)を含みます。価格・在庫・送料は各ストアの表示をご確認ください。ヒーターは配管の長さと太さに合うものを選び、取り付け方と電源の取り方は商品の取扱説明書に従ってください。
現場の実例:「水抜きしたはずの機械」が凍結で壊れる
凍結の現場に何度か伺って気づいたことがあります。壊れているのは、意外にも使用中の機械ではなく、「水抜きをして止めてある機械」だったりするのです。賃貸の空室や、数か月の空き家で水抜きされた機械です。
理由ははっきりしています。止水栓が開いていて、ブレーカーが上がっている(=ふだん使っている)機械が凍結する可能性は、かなり低いのです。凍結予防の運転が自動で働きますし、電気温水器ならヒーターが凍結予防のために作動します。ところがブレーカーを落とすと、こうした予防の働きもすべて止まります。だから、気温が大きく下がったときに凍るのは、止めてある機械なのです。
この抜き残しの水が冬に凍ると、タンクや室外機の中のプラスチック部品が凍結で破損します。怖いのは、壊れた瞬間には気づけないこと。次に水をためたとき、破損した部分から水漏れが起きて初めて分かるのです。
賃貸物件や空き家で水抜きをする場合は、取扱説明書の水抜き手順どおりに、室外機・給湯配管の水抜き栓まで開けるようにしてください。手順に自信がなければ、業者に頼む価値のある作業です(水抜き全般の考え方は → タンクの水抜き・お手入れは必要?)。
凍結は慌てず日中の気温上昇を待つ+ぬるま湯で緩めるが基本、そして予防は「止水栓を閉めない・ブレーカーを落とさない」です。ただし解けた後に水漏れが出たら部品破損——そのときは窓口へ。破損の修理が高額で本体も10年超なら、30秒診断で修理か交換かを当てはめてから動いてください。
※見積もりは無料です。冬は工事も混み合うため、検討は早めが有利です。
東京都・神奈川県にお住まいの方へ
修理はまずメーカーの窓口へ、という私の考えは変わりません。そのうえで、保証が切れていて、修理と交換のどちらになるかを現地で見てもらいたい方には、給湯器の修理・交換の専門業者に現地見積もりを頼む方法もあります。対象は東京都と神奈川県だけです。それ以外の地域の方は、上の一括見積もりをご利用ください。
現地見積もりを頼む(東京都・神奈川県のみ):【お湯出ない.com】
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