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井戸水は使える?狭い場所に置ける?
エコキュートの「特殊な設置環境」の注意点

住宅の壁際に設置されたエコキュートの貯湯タンクと配管まわり

「うちは井戸水だけど大丈夫?」「敷地が狭いけど置ける?」——一般的な家とは違う、特殊な設置環境のご相談もよくいただきます。あまり語られない話ですが、あとで後悔しないために、正直にお伝えします。

私は大手メーカーのエコキュート修理を11年続けている修理職人です。井戸水との相性、狭い場所への設置と将来の買い替え、地域特有の環境について、現場で見てきたことをまとめます。

井戸水は、正直に言うと「相性が悪い」

まず井戸水についてですが、正直に言うと相性は良くありません。

銅管の腐食による水漏れのリスク 井戸水に含まれている成分が、タンク内の銅管を腐食させ、水漏れが起きてしまうケースがあります。しかも、水質検査で基準値をクリアしていても、相性が悪い地域は存在します。これは正直、使ってみないと分からない部分もあります。

ただし、これはエコキュートに限った話ではなく、水を使う家電全般に言えることです。井戸水地域で導入・買い替えを考えるなら、業者に「井戸水に対応できるか」「井戸水使用の場合の保証はどうなるか」を必ず確認してください。ここを曖昧にしたまま進めるのが、一番危険です。

狭い場所への設置——「置けるか」より「搬入・買い替えできるか」

敷地の都合で、設置スペースが狭い場所に置かざるを得ないケースもあります。その場合に、必ず確認しておいてほしいことがあります。

「今、置けた」で終わらせない まず搬入ができるかをきちんと確認しておいた方がいいです。そして何度もお伝えしていますが、給湯器は13〜15年前後で買い替えるものです。スペースがあるからといって無理やりすごいところに押し込んでしまうと、次回の買い替えのときに、屋根や壁を壊さないと交換できなくなってしまう可能性があります。

そうなると、通常の交換費用に加えて、建物を一部壊して直す特殊な工事費がかかってしまいます。「今の設置」だけでなく「15年後に、この機械を出して新しいものを入れられるか」まで考えて設置場所を選ぶことが、将来の出費を防ぎます。設置場所にまつわる後悔は、こちらでも詳しく触れています。→ 後悔した人・良かった人の本音

寒冷地・海沿いなど、地域特有の環境

このほか、寒冷地や海沿い(塩害)など、地域特有の環境もあります。こうした地域には、それに合った仕様の機種が用意されていることが多いです。設置環境を業者に正確に伝えて、その土地に合った機種・設置を選ぶことが、長持ちにつながります。寒冷地での凍結対策については、こちらを参考にしてください。→ 凍結した?朝だけお湯が出ない時の対処と予防

室外機は覆わない——風が通る前後を遮らないでください

修理屋として、してほしくないことが1つあります。風が通る室外機の前後を遮ってしまうことです。

エコキュートのタンクと室外機は、基本的に外に置いておく機械です。雨や風にさらしておくのは問題ありません。雨よけや目隠しのつもりで覆う必要はありません。

ところが、デザインのためなどで室外機を木の囲いなどで覆ってしまうお客様がおられます。これはエコキュートの作動に支障が出るため、やめていただきたいです。室外機は空気の熱を集めてお湯をつくるので(→ 仕組みの図解)、前後は風が通るようにあけておいてください。音が気になる場合の考え方は室外機の音の記事にまとめています。

排水の臭気で、新しい機械の基板が壊れることがある

これは意外と知られていないのですが、設置場所の排水から上がってくる臭気(腐食性のガス)が、故障の原因になることがあります。

臭気がタンク内部を腐食させる 排水口などから上がってくる臭気がタンクの内部に回り込むと、中の配管や部品、基板などの電子部品を少しずつ腐食させてしまうことがあります。その結果、設置してまだ年数の浅い機械でも、基板が壊れてしまう——ということが、実際に起こります。

怖いのは、これが機械の「ハズレ」や寿命ではなく、設置のしかたの問題だという点です。ですから、臭気の元を断たないかぎり、基板や部品を交換してもすぐにまた同じエラーが出てしまいます。

ご自身でも見分けられるサインがあります このケースには特徴があります。タンクの排水部分とその周りの金属だけが、かなりひどく錆びて腐食しているのです。ほかの部分はきれいなのに、排水まわりだけ錆が集中している——そんな状態なら、臭気による腐食を疑ってください。一度、タンクの足元の排水まわりを見てみると分かります。
直すべきは「基板」ではなく「設置」 この症状が疑われるときは、設置していただいた業者さんに問い合わせて、排水まわり(経路や通気)の手直しをしてもらう必要があります。基板の修理だけを繰り返しても、根本の原因は解決しません。

そもそも、こうしたトラブルを防ぐには最初の設置の丁寧さがものを言います。排水の勾配や配管の断熱など、施主でも見分けられる「良い設置」のポイントは、こちらにまとめました。→ 設置の質は目に見えるところで見分けられる

「まだ新しいのに立て続けに壊れる」という場合は、こうした設置起因のケースも疑ってみてください。原因の切り分けが難しいときや、いっそ設置ごと見直した方が早いと感じたときは、下の一括見積もりで設置品質にも強い業者を比べて相談するのも一つの手です。「早く壊れた」という後悔については こちら でも触れています。

修理屋としてのおすすめ

特殊な設置環境(井戸水・狭所・塩害地域など)の結論は、「対応機種」と「経験のある業者」の両方が揃って初めて安心ということです。普通の見積もりより差が出やすい条件なので、必ず環境を正直に伝えたうえで複数社に見積もりを。対応可否の答え方で、業者の経験値も見えてきます。

特殊な環境こそ、業者選びが重要です
井戸水・狭小地・寒冷地などは、業者の経験と提案力で結果が大きく変わります。複数社の無料見積もりで、搬入や設置環境への提案を比べてから決めるのがおすすめです。
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※見積もりは無料です。設置・搬入の相談も含めて比較できます(→ どこで買うのが正解?)。

よくある質問

井戸水で使っていて、水漏れが起きたら保証されますか?
井戸水使用は保証の対象外、または条件付きとなる機種・メーカーがあります。だからこそ、導入前に「井戸水で使う場合の保証条件」を書面で確認しておくことが大切です。すでにお使いで水漏れが出た場合は、まずメーカーに相談してください(→ 水漏れの見分け方)。
室外機を壁ぎりぎりに設置しても大丈夫ですか?
室外機は前後に空気の通り道が必要です。壁に近すぎると効率が落ちたり、故障の原因になることがあります。搬入・交換のしやすさと合わせて、余裕のある設置を業者に相談してください(設置の質の話は こちら)。
設置して数年しか経っていないのに基板が壊れました。ハズレを引いたのでしょうか?
必ずしも機械のハズレとは限りません。設置場所の排水から上がる臭気(腐食性のガス)が内部に回り込み、配管や基板を腐食させて早期の故障を招くことがあります。これは寿命ではなく設置環境の問題で、メーカーで基板を直しても原因の臭気を断たなければ再発します。まずは設置した業者に連絡し、排水まわりの手直しをしてもらってください(→ 壊れる場所の図解)。
管理人(エコキュートの修理屋)
管理人(エコキュートの修理屋・11年目)

大手メーカーのエコキュート修理・メンテナンス一筋11年、修理対応は年間1,000件以上。第二種電気工事士の資格を持ち、電気工事の面からも設置や配線を見ています。現役でメーカーからの依頼を受けて修理に伺っているため、名前とメーカー名は伏せています。1社の専門なので、他社の料金体系を断定することはしません。書けるのは、毎日現場でお客様にお伝えしていることだけ。それをそのまま書きます。