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賃貸のエコキュートが壊れたら
最初の連絡先と、費用は誰が払うのか

賃貸住宅の室内で、エラーが表示された給湯リモコンをスマートフォンで撮影する様子

修理屋をしていると、賃貸のお宅に伺うこともよくあります。賃貸の修理依頼は、私の体感で8割ほどが管理会社さんから、残りの2割ほどが入居者の方から直接、という割合です。

持ち家と違うのは、機械の持ち主が大家さんだという一点です。この一点で、連絡の順番も、費用の話も、修理までの時間も変わります。現場で見てきたことを、入居者の方に向けてまとめます。

先に結論
  1. 最初の連絡先は管理会社(いなければ大家さん)。自分で業者を呼ぶ前に連絡する
  2. ふつうに使っていて壊れたなら、修理費は貸主側の負担が原則。ただし最後は契約書で確認
  3. 連絡するときは、エラー表示と状況をできるだけ細かく伝える
  4. 返事を待つ間は、応急対応でしのぐ

最初に連絡するのは管理会社(または大家さん)

賃貸に付いているエコキュートは、大家さんの持ち物です。修理には費用を負担する大家さんの承認が必要で、承認が出ないと私たち修理屋は作業に進めません。

依頼を受けてから伺うまでの日数そのものは、持ち家と変わりません。賃貸で時間がかかるのは、その手前です。大家さんと連絡がつかず、修理に着手できないまま止まることがあります。

だから、入居者の方にできる一番の近道は気づいた時点ですぐ管理会社へ連絡することです。民法にも、借りている物に修繕が必要になったら、借主は遅れずに貸主へ知らせるという定めがあります(第615条)。

自分で修理業者を呼んでもいい?

おすすめしません。入居者の方が自分の判断で修理を手配し、あとからその費用を大家さんに請求しようとしても、通らないことがあります。賃貸に住んでいるのに、修理代を自費で負担することになりかねません。

入居者の方から直接ご連絡をいただくこともありますが、その場合も、費用を負担する大家さんの承認が必要なのは同じです。

民法には、貸主に知らせたのに相当の期間内に修繕してもらえないときや、急迫の事情があるときは、借主が修繕できるという定めもあります(第607条の2)。ただ、ご自分の状況がそれに当てはまるかどうかは、私が判断できることではありません。先に管理会社へ連絡し、「こちらで手配してよいか」「費用はどうなるか」を確認してから動いてください。

修理費は誰が払うのか

民法では、貸主は貸している物の使用に必要な修繕をする義務を負い、借主の責任で修繕が必要になった場合はその限りでない、とされています(第606条)。国土交通省が公開している契約書のひな形にも、修繕についての条項があります。

ただし、実際の扱いは契約書の内容で決まります。ご自分の契約書の「修繕」の項目を読み、管理会社か大家さんに確認するのが確実です。

現場の実感をお伝えすると、入居者の方の使い方が原因で壊れるケースは、ほとんどありません。入居者側の原因と言えるのは、駐車場の近くに設置されていて車をぶつけた、といった外からの力くらいです。強いて挙げても、リモコンのボタンを強く押しすぎる、という程度です。エコキュートの故障の多くは、年数による部品の傷みです。

管理会社に伝えると、修理が早くなること

私たち修理屋は、お客様からの聞き取りとエラーの内容をもとに、どの部品が悪いのかを絞り込みます。情報は多いほど助かります。「こんな細かいことまで」と思うようなことが、判断材料になります。

エラー表示の見方はエラーコードが出たときの基本にまとめています。

お湯が出ない間、どうしのぐか

管理会社や大家さんの返事が遅いと、その間ずっとお湯のない生活になります。ここでトラブルになることが、たまにあります。連絡は早めに入れ、「何日からお湯が使えていないか」を記録して、やり取りのたびに伝えてください。

待っている間にご自分で確かめられることは、お湯が出ない・ぬるいときの切り分け手順にまとめています。冬の朝だけ出ないなら、凍結の対処を先に見てください。

お湯が使えない期間の家賃については、民法に賃料の減額の定めがあり(第611条)、管理会社の業界団体も目安となるガイドラインを公開しています。このガイドラインに法的な拘束力はなく、あくまで目安です。減額になるかどうか、いくらになるかは、管理会社・大家さんとの話し合いで決まります。

「故障ではなかった」ことも多い

賃貸では、取扱説明書が部屋に残っていないことがほとんどです。そのため、使い方がわからずに「故障した」と連絡をいただき、伺ってみると設定の問題だった、ということがよくあります。

お湯がすぐなくなるなら湯切れの仕組み、設定の見直しは沸き上げ設定の記事を先に見てください。取扱説明書は、多くのメーカーが公式サイトで公開しています。タンクのラベルにある型式で探せます。

修理屋としてのおすすめ

賃貸のエコキュートが止まったら、まずエラー表示を写真に撮り、その日のうちに管理会社へ連絡してください。業者を自分で呼ぶのは、管理会社の了承をもらってからです。修理が早く終わるかどうかは、最初の連絡の早さと、伝える情報の細かさでほぼ決まります。

大家さん・管理会社の方へ:交換の相場を先に掴んでおく
賃貸のエコキュートは、修理にも交換にも大家さんの承認が要ります。年数の経った機械は、修理でつないでいるうちに買い替えの時期を逃すことがあります。入居中の交換は、工事そのものは半日でも、見積もりから工事まで最短でも3〜4日から1週間かかります。交換を決める立場の方は、無料の一括見積もりで総額を先に見ておいてください。

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※見積もりは無料です。その場で契約する必要はありません。入居者の方は、申し込む前に管理会社か大家さんへ相談してください。貸す側の判断の流れは貸家のエコキュートに故障の連絡が来たらにまとめています。

よくある質問

賃貸のエコキュートが壊れたら、誰に連絡すればいいですか?
まず管理会社、管理会社がいなければ大家さんです。エコキュートは大家さんの持ち物なので、修理には費用を負担する大家さんの承認が必要です。エラー表示と症状を控えて、気づいた時点で連絡してください。
修理費は入居者が払うのですか?
ふつうに使っていて壊れた場合は、貸主側が負担するのが原則です(民法第606条)。ただし実際の扱いは契約書の内容で決まるので、契約書の修繕の項目を確認し、管理会社か大家さんに確かめてください。現場の実感では、入居者の使い方が原因で壊れるケースはほとんどありません。
自分で修理業者を呼んで、あとで費用を請求できますか?
先に管理会社へ連絡してください。入居者が自分の判断で手配した修理は、あとから費用を請求しても通らず、自費になることがあります。民法には借主が修繕できる場合の定めもありますが、当てはまるかどうかは状況次第です。手配してよいか、費用はどうなるかを確認してから動くのが安全です。
管理人(エコキュートの修理屋)
管理人(エコキュートの修理屋・11年目)

大手メーカーのエコキュート修理・メンテナンス一筋11年、修理対応は年間1,000件以上。第二種電気工事士の資格を持ち、電気工事の面からも設置や配線を見ています。現役でメーカーからの依頼を受けて修理に伺っているため、名前とメーカー名は伏せています。1社の専門なので、他社の料金体系を断定することはしません。書けるのは、毎日現場でお客様にお伝えしていることだけ。それをそのまま書きます。