エコキュートのお湯は飲める?お風呂の残り湯は混ざる?
衛生の疑問を修理屋が解説
エコキュートの「お湯の衛生」については、現場でもよく質問をいただきます。とくに多いのが、「お風呂の残り湯が、飲み水やシャワーに混ざったりしないの?」という不安です。仕組みが分かれば安心できる話なので、正直に説明します。
私は大手メーカーのエコキュート修理を11年続けている修理職人です。タンクのお湯は飲めるのか、お風呂のお湯は混ざらないのか、入浴剤を使うときの注意まで、まとめてお答えします。
タンクのお湯は飲める?——中身は「水道水を沸かしたもの」
タンクの中身は、もともと水道水を沸かしたものです。水質そのものは水道の水と変わりません。ですので、基本的には「その水を飲むかどうか」で判断していただければと思います。
一番よく聞かれる「お風呂の残り湯はタンクに入る?」——入りません
これが、いちばん多い質問かもしれません。結論から言うと、お風呂の残り湯がタンクに入ることはありません。
追い焚きの仕組み——お風呂の湯は「温め直して」戻る
「でも、追い焚きするとお風呂のお湯がタンクに行くんじゃ?」と思われるかもしれません。ここが誤解されやすいポイントです。
追い焚きの仕組みはこうです。お風呂のお湯をポンプで吸い上げ、タンクの内部に入れるのではなく、タンクの熱いお湯が滞留しているところの配管を通して温め直し、またお風呂に戻します。つまり、お風呂のお湯とタンクの飲み水側は、接触せずに熱だけをやりとりする(別ルート)のです。だから混ざりません。
入浴剤を使うなら「配管の洗浄」を
入浴剤はとろみの強いものなど一部を除けば多くは使えますが、汚れが溜まりやすくなるので洗浄を並行するのが前提です。使える種類・避けたい種類の詳しい判断は、こちらにまとめました。→ エコキュートで入浴剤は使える?(種類別の目安)
ここでは配管洗浄の話をします。追い焚きの配管にはお風呂のお湯(入浴剤を含む)が通ります。だから、入浴剤を使うご家庭は、配管に湯垢や汚れが溜まりやすくなります。
- 新しい機械——お風呂のお湯を抜いたときに、配管の洗浄が自動でかかる仕組みを備えたものがあります。
- その機能がない場合——手動で配管の洗浄をしていただく必要があります。市販の洗浄剤で構いませんので、取扱説明書で認められた方法で行ってください。
入浴剤を使う家庭のメンテナンス頻度や、そのほかの長持ちのコツは、こちらにまとめています。→ エコキュートを長持ちさせる方法
追い焚き配管の洗浄におすすめの洗浄剤
配管の洗浄剤は過炭酸ナトリウム系(酸素系)が主流です。残り湯に溶かして循環させるだけなので難しくありません。数か月に1回を目安にすると、湯垢・皮脂汚れ・ぬめりを防げます。市販の定番品と、メーカー純正品の代表的なものを挙げておきます。
※上記はPR(アフィリエイト)を含みます。価格・在庫・送料は各ストアの表示をご確認ください。エコキュートへの対応可否や使い方は、商品ページと取扱説明書でご確認ください。過炭酸ナトリウムは開封後に湿気で効力が落ちるため、使う分だけ小分けで保管するのがおすすめです。
衛生の結論は「飲用は蛇口の水を。タンクのお湯は生活用水として優秀」です。神経質になる必要はありませんが、年に数回の排水はやる価値があります。なお、いま10年超の機械をお使いで衛生面が気になり続けるなら、最近の機種は配管の自動洗浄など衛生機能が進化しています。買い替えの見積もり時に確認してみてください。
※見積もりは無料です。寿命のサインもあわせてご確認ください。